ミュージシャンが薄命な気がする。
 忌野清志郎・吉村秀樹・hide・カートコバーン・アベフトシ・尾崎豊……

 いずれも日本でも超有名なロックスターだ。いずれも60歳を迎えず、30歳を迎えず亡くなったアーティスト。

 絵画とかクラシックとかの人は知らないけどさ。
 特に音楽関係者の短命さヤバくないすか?

 子供が二人もいる俺としては60は超えたいところ。

 そんななか、またしても悲報。
 【downyの青木裕が骨髄肉腫を原因とし急逝】

 downyって多分知ってる人は大好きで知らない人は全く知らない。
 メジャーなのかコアなのか全く持って不明なバンドだ。

 今回は11月から約4ヶ月闘病し、戦い抜いた青木裕のバンドとはどんなバンドだったのか。



downy

 今でこそ演奏力に裏打ちされた浮遊感の表現がうまい音楽も増えたが、そのはしりは間違いなくdownyだろう。
 例えばハイ〇イ〇ナサとかきのこ帝国とか。
 te’のフォロワーバンドとかもさ。

 復習。downy

2000年4月結成。青木ロビン、青木裕、仲俣和宏、秋山タカヒコに加え映像担当のメンバー・石榴が在籍するという、特異な形態をとる5人編成のロック・バンド。
音楽と映像をセッションにより同期、融合させたライブスタイルの先駆け的存在とされ、
独創的、革新的な音響空間を創り上げ、視聴覚に訴えかけるライブを演出。
日本に於けるポストロックの走りともされている。
downy 公式HP Biographyより抜粋

 downyのアルバムは現6作まで出ているがそのすべてが「無題」。
 この曲調と『春と修羅』という曲名・無題というアルバム名からあなたは何を感じるだろうか。
 少なくとも俺は明るさ楽しさは感じない。

 とても殺伐としている。
 が、ロックとはかくあるべき姿を体現している。
 激しいうるさいだけがロックじゃない。

音楽性

 冒頭のBiographyにもあるように、VJがいる。ビジュアルジョッキー。
「VJ」とはスクリーンに音やフロアの雰囲気に合わせて、即興で楽器を操作するように映像を流す人。

 ボーカルであり、ギターでもある青木ロビンは

曲を作るときには、静止画のイメージがあるんですよ。例えば、月があって僕を照らしている、とか。そのイメージに従って曲も歌詞も構築していくので、ライヴでは映像を使って、頭の中にあったイメージを再現したい。より抜粋
Mikki何をやってもdownyになる―バンドが課した制約を取っ払い、氷の如きクールネス究めた第六作品集を青木ロビンが語る
 曲を作る際に映像のイメージも擦りあわせていますね。楽曲のイメージを観客に伝えるには映像が一番だと考えました。
僕が赤いイメージで作った曲を青にされたくないじゃないですか?イメージの矯正というか共有を目指していました。
Brown Noise Unit. DOWNYインタビューより抜粋

 と語る。
 その結果としてPVの映像美が素晴らしい。

 攻撃的なテンションの低い迫る楽曲とドロドロとした映像。
 思考まで表現するような、うねるようなアートの絡み。

ギター 青木裕

 ギタリストだがギターらしからぬ音が鳴る。
 downy、unkieのギタリスト。他にMORRIE(DEAD END)ソロ・プロジェクト、黒夢等様々なプロジェクトに参加。

 根底にあるのは「楽しさ」ではない「怨念」「怒り」。
 一度音楽を諦めた自分への怒りを始めとするいろんな想い。

 ・・・怨念としては山田オルタナティブってゆーアーティストが素晴らしくて歌詞ではamazarashiが素晴らしいんだけど、こんなにポップ(ありそうでない)な怨念の曲がこれまであっただろうか。
 少なくとも一瞬で上記2アーティストを超えた。
 ありがちな、どこかで聴いた音のはずなのに、恐怖と怒り。文字通り怨念を感じさせてくれる。

 downyのテクニカルで多彩な音は青木からくるものが大きい。聴き手の感情を引き出すような音。

 座って終始微動だにせず弾いているのが青木裕。

 引き出されるのは決してポジティブな感情じゃないけど。
 否。生に対して前向きだからこそのあがきの音。だと感じました。

 ロックバンドは答えを待ってるんじゃなくて、攻めないとダメですよね。
 そこで大事なのは、一人ひとりの姿勢でしかないですよ。
 簡単に言うと、僕は勝ちたいです。自分に対してもそうだし、いろんな意味で。
 CINRA.NET TAKUTO(about tess)×青木裕(downy、unkie)対談 より抜粋

 という発言を見つけた。

 青木は48歳という若さでこの世を去った。
 強烈な音像。憎悪という表現力を残して。

 勝ち逃げか。
 勝ち続けてほしかったけどな。

 それでは!

おススメ音源

 downyの記事だけど、青木裕追悼の意を込めて。
 彼のソロ作品。
 「Lost in Forest」は、制作期間10年をかけ数千トラックのギターで構築したアルバム。ゲストにMORRIE、SUGIZO(LUNA SEA, X JAPAN )、薫(DIR EN GREY)が参加。ジャケットのイラストは青木裕自身が手がけている。

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