長く楽器をやっていると「楽器の可能性」に憑りつかれる人は多い。
簡単に言えばテクニック志向というやつだ。
ド派手なアプローチや常人の域を超えたスピード感などは見る者の眼を輝かせ、憧れすら抱かせる。
そのベクトルは音符の速さや複雑なフレーズといった素人目に見てわかるすごさと
音選びやリズム感、休符の使い方などのグルーヴィーで玄人向けのすごさとわかれる。
私O.S.A.P.としてはいい歳して前者の素人目に見てわかるすごいプレイヤーが好きだ。
単純にすごいしド派手だし見る者を楽しませてくれるじゃん。
可能な限り音楽の間口を広げたい私としては単純明快に「すごい」プレイヤーが好きなのだ。
今回はそう、タイトルのとおり、化物と化物が合わさったユニット。
が、KIYOは意外と知られていないのかもしれない。
界隈では超有名人だけどね。
併せて紹介したい。
今回は
KIYO*SEN
カシオペア3rdのオルガニストで数々のトップミュージシャンと関り、大量のメディアに取り上げられている『大高清美』と「世界のトップドラマー500人」(※13歳時に選出)『川口千里』からなるユニット。
特に川口千里は以前から大ファンでこのブログでも取り上げた。
まぁタイトル通り2人とも化物なんですよ。
化物同士のセッションがこちら。
インスト(歌なし)のいいところはやっぱり色んな展開が1曲に詰め込めるとこだと思うの。
リズムパートや川口千里が前に出る所、大高清美が前に出る所、ブレイク、スーパープレイ、シンプルプレイ、メロディアスなところ、荒々しい所を1曲の間に詰め込めるという。
そんなに手うごかないしそんなに指動かないけどトップアーティストは笑顔で奏破する。
実は歴ながい
お互いの楽器歴じゃなくてKIYO*SENができてから、もう5年が経っているのだ。
以前から大高清美の名前は知っていた。
グルービーでありながら拍の既成概念にとらわれない”プログレッシブ”な菅沼幸三とのassureで。
このassureも衝撃だったので本編とちょっと脱線するが動画を載せとこう。
最初1分30秒菅沼幸三先生の大好きなディジュリドゥソロがあるけど、のっけから攻撃的でド派手な曲。
頭にこびりつくフレーズ。何で合うの?っていう複雑怪奇なフレーズ。
KIYO*SENも複雑怪奇雨あられ。でも先ほどのSPOONよりはストレートなフュージョンでメロディとリズムに寄った楽曲。
なんだよストレートなフュージョンて。フュージョンそのものが複雑怪奇なんだよ。
とはいえ、オシャレミュージックはとても良い。
ちなみにギターを弾いているおじさん、矢堀孝一は大高清美の旦那だし菅沼幸三のフラジャイルのギタリスト。
ベースの美人(やっぱりベース女子美人)渋谷有希子は主に日本と中国のアーティストのライブ・コンサートサポート、スタジオミュージシャンとして活動。2015年より中国にて活動開始。劇中音楽制作等にも携わる。
プロベーシスト集団”地下室の会”34番。
変態の周りには変態が集結する。類が友を呼ぶは本当のようです。
新譜発売
2013年に結成しその後、川口千里が大学受験のため、活動は休止するが2015年、2ndアルバム「DUOLOGY」の発売と共に、活動を再開。
今までに3枚のアルバムと2枚のライブDVDをリリース。
そして7/4には4枚目のアルバム『organizer』がリリース予定。
音源だけど音圧が上がってて気持ちいい。
トレイラーで演奏されているのはTr’02. Enamel Doll。
両者とも超絶技巧ながらも聴かせどころを忘れない。オルガンサウンドの壮大感。ピアノやキーボードで出せない表現。
同日、LIVEDVD【KIYO*SEN ANOTHER LIVE WORLD】をリリース予定。
なんかもう超絶技巧の塊過ぎて。でもやっぱり超絶技巧に染まらない楽曲ファーストな感覚がいい。
こちらはツアーやレコーディングの様子を収めたドキュメンタリー映像も収録。
どっか芯があるのに音の女子力というか優しくもシャープなKIYO*SEN1作は持っておいて損はないユニットです。
それでは!
おススメ音源
もうすぐ発売されるCD音源『organizer』とDVD映像作品の『KIYO*SEN ANOTHER LIVE WORLD』
どちらも捨てがたいが、ゆっくり観る時間がある人はDVDでLIVEのグルーヴと熱量とド派手な演奏力を堪能してほしい。
ドライブ中心だったりイヤホンで耳元でクリアに聴きたい玄人なあなたはCD音源!
