ガールズバンド。
パンチのある文字列だと思いませんか?
ジャンルじゃないです。バンドの構成です。
3人編成だから接頭語に3ピースバンドとかいうけど、接頭語に「ガールズ」つけちゃう乱暴さ。
女性だけでバンドやっちゃいかんのかと。
事実私がバンド始めた15年くらい前は珍しかったと思う。tricotもいなかったし、SILENT SIRENもいなかった。
女性がメンバーにいる、もしくは女性単体のいわゆる「シンガー」はたくさんいたけど
女性だけで構成されるバンドっていなくて。
でも子供の頃、「歌手」は女性がなるものと、ムダに偏見を持っていた。
でも女性で構成されるバンドって増えたよね。
ガールズバンドって言われるとなんか、ヘタだったりポップで特徴のない量産型な響き。
だがしかし、ガールズバンドをなめてはいけない。
一見可愛らしくポップなのに、結構血生臭かったりする。
それが
リーガルリリー
2014年から活動している東京都出身ガールズ・スリーピースバンド。
結成当時JKである。
結成当初はNIRVANAへの憧れを発端としたグランジ。当時は、それだけしか方向性はなかったという。
未確認フェスティバル2015 準グランプリ獲得。
俺は2016年の「リッケンバッカー」でリーガルリリーを知る。
ガールズバンドらしくyonigeとかチャットモンチーぽかったりするけど、それよりずっとロックだ。
ベースだけになるとことか、ギターのコードと音作りがいちいちロック臭い。
後半一度静かになって盛り上がるとこなんて鳥肌ものである。
全体的に声以外全部「鋭い」のだ。「甘い声で甘くない」リーガルリリーおそるべし。
グローバル型バンド
2016年、18歳で日本のインディーズバンドをカナダに招いて日本のアンダーグランドな音楽を広めたい超親日イベント「Next Music From Tokyo」への出演を皮切りに、アメリカ・テキサス州オースティンで行われた大型イベント「SXSW 2019」に出演。
メキメキと頭角を現している。
「ぶらんこ」とか超熱いじゃん。
これがほんとについ最近まで10代だった女の子のLIVEかよ。
30代より熱量高いLIVEしてるじゃねぇか。
顔の幼さのギャップがすごい。
インタビューでも
ゆきやま:手応えを感じました。ライブが終わったあとに結構話しかけてくれて、「魂を感じた」みたいなことを何回か言われて嬉しかったな。
CINRA.NET リーガルリリーが語る、USライブで気づいた「邦楽ロック」の個性より抜粋
と。
日本じゃ顔面偏差値とか聞きやすさとかメロディとか点とかパラメーターで評価されがちだが、音楽の本質は魂だ。
言葉の違う海外で日本語詞歌って、魂をしっかり評価してもらえたら手応えも感じるし、スキルアップするだろうな。
でも結局若い。若い血生臭いバンド。
だが、最近まで高校生だったリーガルリリー。10代の心を描くこともできる。20overのおじさんバンドにはできない芸当だ。
例えば「overture」の歌詞は、中学時代の色がテーマになっている。
夜の5番線 クラスメイトは わらった
ぼくはコドクジャナインダけどなぁ
9mmパラベラム、白い手首と引き金。
君は景色を殺せるのだよ
最高に中二病な歌詞だ。リーガルリリーには「殺す」とか「血」とかっていう血生臭いフレーズが多く出てくる。
直接的なのが若くもあり、かつ等身大でたまらなくバンドだ。
安易に恋愛を中心にしないのがまた好感が持てる。
「リッケンバッカー」が関ジャムで紹介されたことで一気にバズったが、まだまだ伸びる。
今後のガールズバンド枠を引っ張っててもらいたい。
それでは!
おススメ音源
2018年6月6日発売。3rd mini Album 「the Telephone」。
「s」をつけるのはご法度だ。
ポストロックやプログレの要素も自然と入っているところが聞き逃せない!




